Making Things Easy / わかりやすくすること

ファシリテーター(英語直訳:まとめ役、進行役、世話人など)」という言葉は興味深い言葉です。ファシリテーターの語源は、フランス語の簡単であるということを意味する「facile」からきています。それは、まさに我々、ファシリテーター、が何をするべきなのかについて言っていると思うのです。人々が理解しやすいように噛み砕いていくこと。

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これは、決して難しいけれどやりがいがあるものを(ワークショップ参加者に)課題として与えることの渋るべきだというわけではありません。参加者に新たな 挑戦を与えることで、自身の限界まで引き延ばしてあげ、彼ら自身が発見をし、成長できるように上手くリードすること、それこそがファシリテーターの「スキ ル」です。一つの考えをめぐって、あれこれ考えることから本当の学習体験が始まるのです。

少し前に、アーティストである友人が蝶の話をしてくれました。蝶が蛹(さなぎ)から出てくるとき、繭で覆われた蛹の殻を破り外に出るのに必死の格闘をひろ げます。しかし、必死にもがくことで羽根に流体(体液)が流し込まれて、羽根が少しずつほどけてくるのです。もしこの過程を通らなければ、羽根は全く機能 しないままで、蝶は飛ぶことすら出来ない、というのです。

蝶とは違って、私たち人間は社会生活を営む生きものです。私たちは他の人たちと経験を共有することで、さらに学習体験を改善することができます。 ファシリテーターがその場で生まれでる質問や積極的な意見を反映して、ときには裏話などにも織り込みながら、プロセス自体を噛砕いていくことでが、「共有する」というプロセスの効果を生むのでしょう。

重要なことは、共有している時間は参加者が向学するための時間であるということで、それは常に念頭に置いておかなければいけません。そして、ファシリテー ターがどれだけきちんと耳を傾けているのかどうか、またファシリテーターがより深く踏み込んだ考えを引き出すための質問をどのように組み立てるのかによっ ても参加者たちの議論は大きく影響されます。

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The word ‘facilitator’ is interesting. It comes from the French; facile, meaning ‘easy’. And I think that it says what we, facilitators, are meant to do. Make things easy for people to understand.

This doesn’t mean that we should shy away from giving challenges. The skill is in giving participants challenges that will stretch them and lead towards personal discovery and experience. It is from this struggling with an idea that the true learning emerges.

I was told a story about the butterfly by an artist friend of mine a short while ago. When the butterfly first emerges it struggles to get through the tiny opening it has made in the cocoon. This act of struggling pumps fluid into its wings and as a result they unfold. If the butterfly doesn’t go through this process, its wings remain useless and it will never fly

Unlike butterflies, we are social creatures and we can improve our learning by share the experience with others. The effectiveness of such a sharing process is helped by the way in which the facilitator eases the process, responding to what is being said in the room with a mixture of questions and supportive statements, and perhaps peppered with the occasional anecdote.

The important thing to remember is that these sharing periods are tor the participants to consolidate their own learning. And their discussion is best helped by the quality of listening shown by the facilitator and how they might frame questions to stimulate more in-depth insights.

About Michael Spencer

マイケル・スペンサー エデュケーター、ファシリテーター、ヴァイオリニスト。 元ロンドン交響楽団ヴァイオリン奏者、初代英国ロイヤル・オペラ・ハウス教育部長。現在、Sound Strategies最高経営責任者。スペインで唯一自主運営をしているバレス交響楽団(バルセロナ)にて、教育プログラムと経営方針の特別顧問を務める。世界各地で芸術教育プログラムを開発・実践し、さまざまな芸術団体や企業から高い評価を受ける。日本でも社団法人日本オーケストラ連盟主催・文化庁後援により、24のプロオーケストラと各地で教育プログラムを実施。2001年皇后陛下ご臨席のもと、紀尾井ホールにてワークショップ型コンサート開催。2008年には、教育ディレクターを務めた『ピーターと狼』がアカデミー賞(短編アニメ部門)を受賞した。2011年にTEDxWWF(世界自然保護基金)出演。 近年では、英国免疫学会の依頼を受け、科学者と芸術家、地域コミュニティーとの共生を目的とした芸術プログラムを英国各地にて制作・実践している。NHK-BS『旅のチカラ』でも活動内容が紹介された。 Japan Festival in London 2012 大会会長。上野学園大学音楽研究文化センター客員研究員。
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